2010年08月21日
さくら命日
1999/8/21
さくらのことは書いたことがなかったと思う。
さくらは、先日ガリガリの子を目撃した現場で、生後3日の子を連れ途方に暮れていたところを保護した。
栄養失調で餓死寸前だった。
さくらの子は、男の子で翔と名付けた。
翔は、生後10日で亡くなった。
保護した時、さくらも翔もしらみだらけだった。
さくらは、このような状態だったので、口内炎、口角炎、そして潰瘍が酷く、亡くなるまであらゆる治療を
施したが、さくらの口には、目に見えて効果がある物はなかった。
免疫ミルクもさくらに初めて使った。
結局ステロイドに頼るしか方法がなく、4年以上定期的にステロイドを使用していた。
その結果、糖尿病になった。
インシュリン治療も2年くらいだっただろうか。
入院していて、もうそろそろ退院という時に急変し亡くなった。
病状は回復していたが、体力が持ちこたえられなかった。
さくらは、気の優しい女の子だった。
甘えん坊だった。
遠慮がちな子だった。
我慢強く、がんばりやさんだった。
健気だった。
可愛かった。
わたしが猫に注射したのもさくらが初めてだった。
口の痛みとずっと闘った一生だった。
傷みのない口で、食事をさせてあげたかった。
1度でいいから、痛みを感じずに、美味しい物を笑顔で食べてもらいたかった。
小さい時から人間に育てられ、妊娠して捨てられ、自分でごはんを確保する術を知らずに栄養失調になったさくら。
さくらの一生をめちゃくちゃにした人間を わたしは一生許さないだろう。