殺害現場の猫達

この現場のあらまし


思いつかないような方法、信じられないような方法で殺害が繰り返されている場所があると、この現場のある餌やりさんから聞かされた。
後日、別の餌やりさんに無理やりこの現場に連れて行かれた。
そこには当時4匹が常駐していた。


その現場に面したアパートに住む一人暮らしの老人宅の3匹。
虐待から3本足になった真っ白な女の子(現、ざらめちゃん)。その子と兄弟の白黒の男の子(現、だいちゃん)。この子達は三つ子だったそうだ。それと、その母猫(現、茜ちゃん)。
そして、気が向いたときだけ餌やりをする人が大勢いたこの場所に捨てられた白黒長毛くん(クラン)。


それから、常駐の子達のおこぼれに預かろうと、通りの激しい道を何度も往復し通っていたサバ白の子がいた(現、サバぽん)。
その後、サバぽんはかなりの距離を経て、わたしの会社のほうまで流れてきた。
それを機に捕獲、虚勢手術をしリリースしたが、間もなくガア子ちゃん(旧みゃあみゃあ)宅の家族として迎えていただいた。


その後、飼い主が3匹(母子)を置き去りにして引っ越した。
ほぼ同時に、わたしをこの場所へ無理やり連れてきた人が、世話を放棄するために他の場所で餌付けしていた2匹(パフオルセン)をここへ誘導した。
この現場のことを最初にわたしに知らせた餌やり人、その他の数人も世話を放棄。その場所には合計6匹が空腹とともにさ迷うようになった。

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だいちゃん、茜ちゃん、ざらめちゃんが家族に迎えられた。


それから間もなく預かりのお申し出をいただき、残り3匹(クラン・オルセンパフ)の捕獲となったが、パフだけが捕まらない。
パフを捕獲するため毎日現場に足を向けた。


昨年末、パフ捕獲でうろうろしていると、どうみても若い茶白の子(現、デューク)が泣きながら着いてくる。
捕獲後気がついたのだが、この近くのまた違う場所で、何度かまだら餌やりさんにご飯をもらっているところを見かけた子だった。
後日、その先の餌やりさんのいる場所に子猫の時捨てられた子だということがわかった。
その当時3〜4ヶ月だったデューク君は、大きい子達の後をくっついて歩いていたそうだ。
しかし、虚勢手術を巡って、餌やりさん達が押し付け合いをし、大きくなってくるに従い大きい子達に追われるようになったということだ。
そして、年末なのでまだらに餌をくれる人も現れなくなり、この殺害現場に車の通りの激しい交差点を渡って現れ、パフちゃんを保護しようとうろうろしていたわたしに必死で助けを求めてきた。


今年に入り未虚勢のためテリトリーの広い飼い猫(うーちゃん)が時折、パフと一緒に姿を見せるようになった。うーちゃんは、ここから離れた場所で餌やりさんからご飯をもらっている姿を何度か目撃したことがあった。最近になって知ったのだが、目撃していた場所はうーちゃんの自宅近くだった。その場所も餌やりさんが放棄。そして、この現場に誘導してきたことが、後に判明。

うーちゃんはこの現場で始めて会った時から、わたしにフレンドリーだった。足もとに寄って来て、うりうりする。
当時は首輪もしていて丸々していた。
パフを捕獲するために、パフの目の前でうーちゃんと遊んだ。
うーちゃんは、キャリーにも捕獲器にも抵抗が無かった。
それなので、パフから捕獲器やキャリーへの猜疑心を拭うため、パフの前でうーちゃんを遊ばせながらキャリーや捕獲器(もちろん閉まらないように固定して)の中に入ってもらった。うーちゃんは捕獲器、キャリーの中でも楽しそうに遊んだ。
しかし、パフの猜疑心は拭えず、捕獲はできなかった。


この現場からワンブロック先にも総勢20匹くらいの猫たちがいた。しかし、そこの猫たちも悲惨な状況下で数が減り、猫の数が減るとともに餌やりをしていた人達も次々と手を引いた。
空腹から仲良し3匹組(しずく、白みけ、白キジ)が、この現場に姿を現すようになった。

一番人懐こかったしずくが、パフを呼ぶわたしの後を泣きながら着いて回った。その後を白みけ、白キジが無言で着いて回る。
パフを探ししゃがみこむわたしに、しずくはすぐごっつんこと自分の顔をなすりつけてくるような子だ。最近になり茜ちゃんと三つ子だと聞かされた。

白みけに牽制され怯えて、パフが逃げ回るため、3匹にごはんを与えると、唸りながら仲良く並んで食べ始めた。

パフは、白みけの姿がなくなるのを見計り時間帯をずらしてわたしを待つようになった。


陽気も温かくなり始めたころ、うーちゃんが痩せ始め、風邪をひいた。
首輪も無くなった。
頻繁に現場に姿を現すようになり、しばらく様子を見ていた。
うーちゃんの痩せ方が急激だったことや、しずく達の出没もあり、気が進まなかったが、総勢20匹はいると思っていた場所に聞き込みに行った。すると、餌をあげているといっていた人達は逃げ腰、または姿を消していた。そして、うーちゃんの飼い主もいなくなっていたことを聞かされた。


うーちゃんは一匹狼といったタイプというところもあった。始めのうちはしずくを牽制していた。
しずくは、うーちゃんがいるとわたしのもとへ駆け寄ってくることができなかったが、飼い主もいなくなり帰る場所が無くなったうーちゃんは、いつの間にかこの現場のボスとなった。
並んでみんなと顔をつき合わせ、ご飯を食べるまでになった。




暖かくなってきたので、新たな気まぐれ餌やリさんが出没するようにもなった。
時間帯もきまぐれで、暖かい日が続くと週に3日くらい餌をばら撒いて行く。
始めは、気がつくたびに片付けたが、ろくに食べていないことを知らせようと思い、片付けずに様子を見た。しかし、その人はそんなことをお構い無しに気が向いた時ばら撒く。
日にちも時間帯も定まらないので、猫たちも人目につく時間帯もうろうろするようになった。
この現場の猫を嫌っている何軒かに、最近猫がまた増えたと言われた。
ここから、捕獲し家族に迎えていただいたことも伝え、わたしの様子を静観していた方々だった。

猫の数が減り、少しは落ち着いてきてたこの現場に、また暗雲の兆しがたちこめた。